娘がいいました。
「ママ〜、サンタさんに、もう、任天堂DSもらわなくていいんだ」。
へっ?あんなにほしがっていたのに、なんで。
私が聞き返すと、娘はニヤリと笑っていいました。
「現金をお願いすることにしたの」
まるで黒革の手帖の米倉涼子のような表情でそう言い放つ娘。
ここでひるんでは、娘にしてやられると、とっさに思った母は、
「サンタさんはフィンランド人だから、フィンランドのお金が貰えるかもね。でも日本じゃ、フィンランドのお金で買えるものって、キシリトールぐらいじゃないの」。
ぺらぺらとためらいもなく自分の口から出てくる嘘に、自分でも少し感心しました。
さっと、顔色が変わった娘。
「今の、うそうそ、お友達のりさちゃんがお金もらうとかって、
言ってたんだ!私はりさちゃんの話しをしただけ」。
娘も、とっさの嘘で、なんとかその場をごまかしました。
知恵がついたようで、まだまだかわいい娘のクリスマスはもうすぐです。