夫が「奥多摩に釣りに行こう。そして、釣った魚を河原で焼いてみんなで食べよう」と言い出しました。
わーい、わーい。子どもたち大喜び。
そして次の日、わが家ではいまだかつてない早起きで、多摩川の源流、奥多摩の河原までやって来ました。
わが家で釣り経験があるのは夫と娘の二人だけ。と言っても、三軒茶屋にある金魚釣りをやったことがあるだけ。「大丈夫、三茶の釣り堀ではフナも釣ったことあるし」。なんか、夫、自信ありげ。
釣りセンターで漁業権と貸し竿とニジマス用のえさを購入。4050円なり。
夫が釣り糸を垂れる隣で、おっさんが、黒光りするなんかNASAの技術とか応用してんじゃないかと思われるすんごいカッコイイ釣り竿で、びゅんびゅんニジマス釣ってるし。
オレがやる、ぼくが釣る、まず私に貸してよ〜、と奪い合ってるわが家の貸し竿は、なんだかその辺に生えてた竹を切っただけか?と言うような体裁。
やっぱ、素人が、釣れるわけないし。
夫のとなりでわずか30分ほどのあいだにおっさん、ニジマス3匹ゲット。隣で釣り糸を垂れているわが家の惨状を見兼ねたおっさんが、夫の竿についている浮きのバランスを調整してくれました。しかも、今まで自分が釣っていた絶好のポイントまで譲ってくれるし。いやぁ〜、釣りの師匠と呼ばせて頂きますよ!ありがとう、師匠!
30分のあいだに3匹も釣れたポイントを譲ってもらったところで、やっぱシロウト。釣れるわけないし。
うちが、おっさんのNASA黒光り竿を使ったところで、釣れるわけないし。
「もう少し頑張れば釣れたかもしれないよ」と夫は言うのですが、いいかげん子どもが飽きてきました。
そこで、釣りセンターの中にある釣り堀へ。入場料600円払って、1匹300円のニジマス4匹をあっさりゲット。釣り堀では、練り餌を付けた竿をぽーんと放り投げるだけで、池中のニジマスが餌目指して近寄ってきます。釣り堀のニジマス飢えてんじゃん、入れ食いじゃん。面白いように魚が釣れるので、子どもたち大満足。
釣ったニジマスを釣り堀の職員が、鮮やかな手付きで内臓取って、塩をふって、串にまで差してくれました。
串代、蒔き代など560円払って河原に戻り、石を集めて丸焼きに。
ここであることに気がつきました。これではいけすのある料理屋と同じことではないか。まあ、ちょっとロケーションがアウトドア。計算すると、1匹あたり1600円以上になるニジマスにかじりつきながら、久しぶりの贅沢に、軽くめまいがしました。