ここんとこスーパーマーケット、混んでるね。
どこもかしこも密だよね。
レジ待ちの列が長くてうんざりだね。
ふと、私の前に並んでいたご老人の首元に目をやると、何やら動く黒い粒。
虫か、虫だ!
コロナ以前なら、すぐに声掛けするのに、ソーシャルディスタンスを保たなければいけない現在、うかつに近づいて嫌な顔でもされたりするのも、何だ。どうするワタクシ!
緊急事態だが、見なかったことにするか?
丁度お米の棚の列に並んでいて「青天の霹靂」という名のお米が目に入った。
エアー書道で気を紛らわそう。
霹靂という漢字を指を使って書く、書く、書く。
よし!画数の多い漢字を覚えたぞ!だが、またすぐに忘れるだろう。
だがまだまだ列は長いし、前の人の首元には、虫。
ああ、刺す虫だったら気の毒だな。もうすぐ服の中に入って行きそうじゃないか。
スーパーの空間でこの虫の存在に気が付いているのはワタクシだけだ。すんごい、罪悪感が湧いてくる。どうする!
こうなったら、念だ!
立ち去るよう虫めがけて本気で念を送った!
すると!どうだ!10秒ほど念を送り続けていると、虫がブブブブブブと飛んで行ってしまったではないか!ご老人から離れる気配を見せなかった虫が!
うえぃ~!勝ったぜ虫に!
虫相手に勝利しても嬉しいもんだなぁ、と思うスズメさんなのでありました。