喜多桐スズメのニューおろおろ日記

漫画家・イラストレーター喜多桐スズメの日々雑記

年々、忙しいのはなぜ!

気が付けば本年も残すところあと1日。

 

なんか生まれてからずっと忙しい毎日を送ってきた自負があるワタクシも、本年は本当に忙しかった。

 

でだ、忙しくても好きなものは作って食べる。

でだ、大好きだけどへたくそすぎる書道。ケッチャップ書道年末。

 

ワタクシの本を出して下さっている出版社から、本を頂いた。

青海エイミーさん著「ジミー」。

 

本を頂いたら自分で決めたルールがあって、カバーをつけず車内読書。

ひとり宣伝部隊。ひとりでも部隊。

 

ほらほら、スマホばかりに目を落とさずに、この本を気にして下さいな、ってプチPR。

 

カラカラに乾いた地面に落ちた水滴が泉をつくるような青春小説です。子供も子ども未満も大人も生きるって大変だね。オバサンのスズメも綺麗な涙を流しました。

 

読書好きさん、買って読んでね。

 

今年は、自分回帰なのか、昔読んだ本をたくさん読み返しました。

鴨長明の方丈記はもう、昔読んだ時と全然印象が違ってて、びっくりしました。

鴨長明の古語で読むのには時間が掛かり過ぎるので、佐藤春夫の現代語訳で読みました。

 

いや、時間が掛かってもその時代の美しい言葉で読むのも好きなんだけどね。

年々、余裕がなくなっていることを実感。

 

息子に「斜陽の初稿Tシャツ」をプレゼントしたら、気になって気になって、30年振りぐらいに、太宰治「斜陽」一気読み。

 

これ7章の冒頭の一節。

斜陽は8章まであって、もう、8章は感極まれり。

 

子どもの頃は分らなかったけれど大人になって分かった事実。

この作品に戦後の昭和21年、1946年、日本政府の政策の一環「金融封鎖」がバックグラウンドにあったことを発見。

お金持ちが国に財産を没収されちゃうのね。

太宰治の実家も東北のお金持ちだったから、ほとんど、国に財産持っていかれたことが想像できる。

 

ひとりの津島修治、辛かったんだろうね。

 

ワタクシ、数年前に製薬会社の会長さんと友達になって、へへいと、だべっていたら、たまたま戦後の金融封鎖の話になり「あんた、そんな若いのになんで金融封鎖のこと知ってるの?」って、言われました。

 

その会長さんは97歳だったから、50代前半のワタクシは彼からみたら若いのね。

 

いや、若くないし、金融封鎖は教科書にものってるし。詳細を知りたかったワタクシは調べて、知ってただけだし。

 

この会長さん、金融封鎖で財産が10分の1になって、心から日本政府を恨んだとおっしゃってました。その話をしてた彼の目が三角になってたよ。人って本当に怒りをあらわにしたとき、目が三角になるんだなぁと、びっくりしたよ。

 

でもさ、太宰治の「斜陽」新潮文庫で93刷り!93刷りだよ!

いや、私が読んだ斜陽が93刷りだっただけで、さらに版を重ねているかもしれない。

もお、死してなお生き続ける太宰治という作品。

 

で、なんだかんだ、クタクタになっているときに、友人がペンギンの雛の画像を送ってくれたよ。鳥好き友、サンキュー。可愛い、飛べない鳥、ペンギン。

 

 

 

👇今年の3月末で連載終了のざっしー。思い出して読んで下さい。

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