喜多桐スズメのニューおろおろ日記

漫画家・イラストレーター喜多桐スズメの日々雑記

時の速さが止まらない。

6月に生まれた娘の孫が9カ月になってしまった。

あっという間だ。

ねんね、おっぱい、排泄、ねんね、おっぱい、排泄のナマコ期を過ぎて、寝返り打って、ハイハイ。

そして、数万年にものぼる人類の進化の過程を早回しで垣間見た気がする、二本足での直立。

ウチの孫は夫がスポーツマンだからか、立つのは早い方だ。人それぞれだが、早い、早すぎる。

そして、もう歩く。

発達が早いというのは、決して喜ばしいことばかりではない。

孫を4月から預かって下さる保育園の保育士さんが「ハイハイを飛ばして立って歩く子も多いので、転んだ時に受け身ができなくて怪我をしやすい」と、教えてくれた。

 

良かった。ウチの孫、ハイハイは履修済みだ。

 

まるで、スキーのようだ。スキーはまず、尻から転ぶことを練習する。

尻から転ぶと怪我をしない。

 

赤子にとって、ハイハイはスキーレッスンと同じだったのか。

 

そして、母親であるウチの娘は今、クタクタだ。

そう、もお、孫が動き回って、目について気になったモノすべてを口に咥える。

これを読んでいて、動き回る幼児のママがいたら、ボタン電池には気をつけて。あれは、飲み込んだら胃が溶ける。

 

もお、これを書いているだけでも、ひいいいって、なる。子育てはひやひやの連続だ。

泣きそうになる。母も婆さんも泣きそうになる。

 

娘が「ママ、壁がボルダリングみたいになってて、床がふかふかでよじ登った子どもが怪我をしないで、壁からウイィ~ンって離乳食が出て来て食べさせてくれる広々とした部屋が欲しいよ」と。

 

そら、エエですな。ワタクシが君を育てていた時も欲しかったよ、そんな夢のような部屋。

でも、そういうアイデアは出なかった。

よし、さすがウチの娘、いいアイデアを出すじゃないか。

って、婆さんになっても人は親ばかであると、発見。

そして、人は夢を見て欲を持つことで頑張って生きていけるので、そういう妄想はどんどんするべきだね。

 

咲いたばかりだと思ったハクモクレンの花が、もう散り初めている。

 

 

先日、ワタクシのファッションコラムの担当者が替わるというので、新聞社に対面で打ち合わせに行った。コロナになってから、3年間メールだけだった。

 

で、久々に話したら、編集長も担当編集者ももう、60歳をとうに超えていた。

どおいうことよ。ワタクシが20代からの付き合いなのに。

そらそうだ、ワタクシも50代後半。もうすぐ、還暦じゃん。

 

脳みそがおいてけぼりにされている感じがする。ワタクシの外で、時間が過ぎて行っている。

 

61歳になった編集長が言う。

「55歳から、猛スピードだったね」だと。

 

観念した。っていうか、実は知っていた。

何もかもが一生じゃ間に合わないってこと。

 

で、だ。観念してコレを買ったよ。

過ぎて行くスピードに追い付かないので、もお、手帳は5年分まとめることに。

 

4月はじまりの手帳を使い続けている。

5年後に「5年前はこんなことしてたんだな~」って、一目でわかる手帳。

 

手帳の高橋。良い手帳を作るね。

 

ワタクシが子育てママの時代、いつも靴下の裏にご飯粒をくっつけ、動き回る子どもを追いかけまわしてクタクタのとき先輩ママさんは「そんな時間はあっという間ですよ」と、異口同音に言った。

いや、ないわ~。と、大変な時はこの時間が永遠に続くように思うんだよね。

でもほんとうに、あっという間だった。

 

リアルタイムの子育てで大変なママたち、妄想だ!想像と妄想と欲で、子育てを力強く乗り切って下さい。しかも、ダダからね。お金が掛からない。

脳内クリエイティブが、わが身を助ける。

 

 

で、5年前の3月の今頃、何してたかなーって。ケヤキという名前のサクラを毎朝、観察していたよ。この先の人生に何の役にも立たないことをして楽しんでいたよ。

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