喜多桐スズメのニューおろおろ日記

漫画家・イラストレーター喜多桐スズメの日々雑記

あのゲルニカは、いったい何だったの?

2021年の年末、NHKの番組、日曜美術館が「ピカソのゲルニカ」特集だった。

番組に出演していた横尾忠則さんが今までの職を捨てて画家に専念しようと決意をしたぐらい、衝撃を受けたと語った、ピカソのゲルニカ。

 

ワタクシも、27歳のときにイタリアのペギーグッゲンハイム美術館で観たの。

素晴らしかったけど、不思議なことにそこまで強い印象がなかった。

むしろ、グッゲンハイム女子が目を付けた現代アートの作家作品に衝撃を受けた。

 

NHKの番組では、ニューヨークから戻ったあと、スペインから出ていない、と言っていた。

 

で、ワタクシが見たのは、1992年のイタリア。

おかしい、スペインから出たことのない絵をなんでイタリアでワタクシが観る?

 

で、ママ友でエレカシ友の直子さんに、この話をした。

直子さんは建築士でアントニオ・ガウディを敬愛していたので、何度かスペインに行って1990年以前に、ゲルニカを観たと。

 

でも、なんだか薄暗い廊下のような場所に展示されていて、ぼんやりとした記憶しかないと。

NHKの番組ではゲルニカを4Kの高画質で撮影していて、テレビ番組なのにすっごい驚いた。わ、すっごい。

あれ?ゲルニカってこんなに凄かったっけ?

 

いやいや、ない。だから、この力の強いゲルニカがそんなぼんやりした記憶であるはずが。

 

二人の間で、ゲルニカの謎が深まった。

 

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でまあ、気になって気になって、色々調べた。仕事もそこそこにに調べ上げた。ばか?

 

ワタクシが観たゲルニカは、ピカソが「模写してええよ~」と、言ってピカソご公認の「タペストリー」だった。タペストリー、織物。世界に3枚しかないのよ。

 

で、直子さんが観たゲルニカは、ニューヨークから戻ってきたゲルニカが、政治的にも世界から狙われていて、分厚い防弾ガラスで覆われていた時期のゲルニカ。

 

そりゃ、ぼんやりとしか見えない。

ワタクシがフランス、ルーブル美術館で観た、モナリザがその状態。

箱入り娘モナリザは、分厚い防弾ガラスの3重の額縁に入れられていた。

もうね、鑑賞なんてできないのよ、ただそこにあるって状態。

ガラスはね光を反射する。それが3重。何を観てるのか訳わかんない。ただただ光の反射を鑑賞。まあ、ある意味モナリザは光の女子。

 

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昔の写真が出て来た。フランスに住んでる高校時代の友だちに、ルーブルに連れて行ってもらった後、ベルサイユ宮にて、うんこ座りでタバコ吸うワタクシ。今は吸わないけどね、タバコ。

 

この写真を見たワタクシの娘が、日本人の恥、って言った。てへ、ペロ。

 

で、ベニスのグッゲンハイム美術館に行った時期が、カーニバルだったことも思い出した。写真が出て来た。2月の寒い時期。

 

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スケッチブック抱えてると、いっぱしの画家っぽいけどこの中身はたいそうな落書き。

 

で、世界に3枚しかないピカソのゲルニカのタペストリー、群馬県立近代美術館にある。まさかの、日本。

 

直子さんと一緒に群馬まで「観に行こう」って、約束した1月の寒い日。

 

 

 

☟【連載漫画】まいどにゃ★家族

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